約20年PC作業してきて感じたこと〜勤め人と自営業の違い〜
パソコンを使った作業を始めて、もう20年近くになります。こうして振り返ると、本当にいろんなことがありました。
勤め人の経験がそのまま自営業に役立ったかというと、正直、ほとんど役に立ちませんでした。
売上≠利益。知らないと3年もたない
自営業を始めてまず痛感したのが、「売上=利益ではない」という現実。
利益を出すには固定費をどう抑えるか、どうやって継続的に売上を立てていくか、考えなければならないことだらけ。売上から仕入れ値を引いたのが利益、その利益から固定費を引いたのが純利益。
100万円売り上げがあっても仕入れ値が100万円では利益がゼロ、そこから固定費を引けば赤字
どれだけ自分センスに自信があっても、店の立地が良くても、それだけでは3年もちません。
自己資金で開業、すべて一人で回す日々
私が最初に開いたのは、小さな店舗。もちろん人を雇う余裕なんてなく、すべて一人でこなしていました。
そんな中、ありがたいことに、店を気に入って通ってくれるお客様も増えてきました。けれども、次第に「今度ご飯行きましょう〜」「遊びに行こう〜」「一緒にジム通わない?」なんてお誘いが増えてきて……。
もちろん、悪意があるわけじゃないのは分かってるのですが、でも、こちらは資金繰りや仕入れ、マーケティング、棚卸し、税金や申告の準備まで、本当にやることが山のようにある毎日。会社員時代とは「忙しさの質」がまったく違うのだと、なかなか理解してもらえませんでした。客が来ないから暇なのでなくて、客が来ようと来まいとその忙しさは、お勤めの人には理解できない様でした。
「パソコンで物なんて売れない」と言われていた時代に
開業から3年ほど経った頃、ネット販売を始めました。
当時はまだ「パソコンで物が売れるわけがない」と、多くのメーカーが疑っていた時代。
それでも私は、店舗運営の講演会、Googleの勉強会、楽天の説明会……と、積極的に参加して学び続けました。特にネット関連のイベントでは、参加者の多くが若くて、熱意にあふれていて、そのエネルギーに圧倒されながらも刺激をたくさん受けました。
もちろん、PC操作に苦手意識を持つ人たちはどんどん脱落していきました。現実はシビア。でも、そこで学んだことが、今の自分を作ってくれていると感じています。
最後に
「自分の好きなことを仕事にしたい」と思って飛び込んだ自営業の世界。
実際には、想像以上に大変なことの連続で、華やかさより地味な努力の積み重ねの日々です。
でも、不思議と後悔はありません。
苦しい中にも、自分で道を切り拓いていく面白さや喜びが確かにあるから。
これからも、変わりゆく時代と向き合いながら、学び続けていこうと思っています。